2025年1月から住宅ローンの変動金利が0.25上がり、さらに7月に0.25上がりました。
政策金利は現在0.5となり、昨年までは恩恵を実感できた住宅ローン控除(ローン減税)ですが、今年は利息も上がり利息以上の控除が得られない方も増えそうです。
2026年1月からの変動金利は据え置かれましたが、これから先はどちらかというと利上げ傾向です。
来年4月の変動金利決定時(7月からの支払い)までには、恐らく0.25は政策金利が上げられるでしょう。
金利が上がると利息が増えるので、繰上返済しようかな?と考える方も多いはず。
今回は繰上返済するべきかどうかについて、考えていきたいと思います。
- 繰上返済のメリット、デメリット
- 住宅ローン控除(ローン減税)期間中の繰上返済の考え方
- 投資をして繰上返済をしないのはありか
繰上返済のメリット
繰上返済のメリットは、支払う予定だった利息を少なくすることが出来る点です。
昨年までは金利が変わらなかったので、元金と利息が計画通りに減らすことが出来ました。
変動金利が0.5%上昇したことで、ローンを組んでそれほど年数が経っていない方は、元々計画されていた利息よりも倍以上に膨れ上がっていると思います。
繰上返済は期間短縮型と支払額軽減型がありますが、支払う利息を出来るだけ抑えたい方は期間短縮型
毎月の支払いを少なくしたい方は支払額軽減型を選択しましょう。
例)ローン支払い3000万円 金利1% 35年支払い 5年目に100万円繰上返済した場合
| 総支払金額 | 利息 | 減額できた金額 | |
| 繰上返済しない | 3556万7974円 | 556万7974円 | |
| 繰上返済(期間短縮型) | 3522万7726円 | 522万7726円 | 34万248円 |
| 繰上返済(支払額軽減型) | 3541万525円 | 541万525円 | 15万7449円 |
100万円繰上返済をすると、期間短縮型は34万円、支払額軽減型は15万円減額できます。
支払額軽減型の減額は少ないですが、手元に現金が残るので必要な時の為のお金を残しておくことができます。
繰上返済のデメリット
繰上返済のデメリットは手元のお金が減ることです。
ある程度貯金が出来たら繰上返済をすることで利息を減らすことはできますが、貯金がないのに繰上返済するのはやめた方が良いです。
急な出費やリストラにあったら月々のローン返済さえままならなくなる可能性もあります。
繰上返済をするのでしたら、しっかりと1年間ぐらいの生活防衛資金(月々の支出×12か月分)を貯めてから検討しましょう。
また期間短縮型で繰上返済すると団体信用生命保険の期間も短くなるので、生命保険代わりと考えているのでしたら出来るだけローン期間を長く持つ方が良いです。

では次に住宅ローン控除(ローン減税)期間中の繰上返済はしない方が良いかです。
これは住宅ローン控除の恩恵を十分に受けられているかで判断しましょう。
詳しくは住宅ローン控除の記事を確認してみてください。
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昨年からNISAをきっかけに株式投資をする方が大幅に増えました。
ここである程度貯蓄がある方は、繰上返済するよりも投資でお金を増やした方が良いのでは?と考える方も多いです。
例えばコロナ以降、株式市場は絶好調でS&P500や全世界株式などの指数に連動する投資信託は過去5年の平均利回りは20%を超えており、投資すればお金が増える相場になっています。
このまま絶好調の相場が続くと思う方は、投資すれば支払い利息以上に儲けが出る可能性もあります。
3000万円の35年ローンで金利1%でしたら1年目の利息は約30万円ですので、200万円投資し年率20%で成長すれば40万円増えますので利息部分はチャラになり、さらに10万円増える結果となりますね。
ただ株式市場は過熱感がありますし、過去20年の平均利回りは6%ぐらいです。
何もかもが上がる相場はいつか暴落はやってきますので、投資する場合は生活防衛資金以外の余剰資金で!
今から楽天証券かSBI証券で証券口座を作成するなら海外移住メインとなっていますが、参考にしてみて下さい。
- 繰上返済は少しでも利息を減らしたければ有効な方法なので、生活防衛資金を貯めて定期的に繰上返済をするのがベスト
- 期間短縮型の繰上返済をするなら、団体信用生命保険の期間が短くなることを考慮する
- 返済額軽減型の繰上返済をするなら、減らせた金額を積み立てておいて次の繰上返済に充てるのが良い
- 住宅ローン控除(ローン減税)期間中でも、残金×0.7%に満たない控除しかなければ繰上返済した方が良い
- 繰上返済よりも投資をしてお金を増やすなら生活防衛資金以外の余剰資金でやる
- 確実に残高を減らせるので投資するより繰上返済した方が精神衛生上良い。投資に失敗すると日常生活にも影響を及ぼす可能性がある

ココア好き
繰上返済することで借金が減るので、精神的な負担が少し軽くなります。
繰上返済しなかった方が良かった未来もあるかもしれませんが、全額返済するという前提で計画的に借金を減らして、購入した人にしか分からない素敵なマイホーム生活を楽しみましょう!
